2010-01-01から1年間の記事一覧

『一生勉強』

私は勉強が嫌いだった。本を読むことと、数学の問題を 解くことだけは飽きることなくやっていたが、暗記教科が すさまじく苦手だった。というか、覚えるという作業が大 嫌いだった。英単語については受験に必要だったのでしぶ しぶ覚えたが、大学に入って、…

『三島由紀夫ってどんな人?』

先年、神島を歩いた。三島由紀夫の『潮騒』の舞台とし て有名になった島だけに、要所要所に、作品からの抜粋の プレートがあった。 続きを読む

『父の格言』

私の父は豪快な男だった。身体の方は、浴衣を着てディ スコに行けば『相撲とり』に間違えられるほど。精神の方 は、生前から用意した自身の遺影が、特大のおちょことと っくりを持った満面の笑みというもの。しかも、実際の葬 式の際には、「さすがだ」「俺…

『下町ルール?』

ちょうど40になった年に、中学校の同窓会が開かれた。 私が育ったのは下町で、交通の便も良く、親の商売を継い だ人間も多かったから、地元定着率が高い。同窓会をきっ かけにして、『遊び仲間』となった。大人だから『部会』 と呼ぶ。 続きを読む

『コラムのお手本』

母が週刊新潮と週刊文春を愛読しているので、おこぼれ でぱらぱらと読む。一番楽しみにして読むのは、週刊新潮 の藤原正彦氏のコラムだ。 続きを読む

『映画が好き』

映画を観るのが好きだ。洋の東西を問わず、また新旧も 構わず、割とよく観てきた方だと思う。だが、文学のよう に『おたく』を名乗ることはできない。なぜか。「こいつ には完全に負ける」という人物がいるからだ。 続きを読む

『会社という学校』

大学を出て、フリーターをしていた、初めての冬、地下 鉄の中でふいに涙がこぼれて止まらなくなった。「私は何 をしているのだろう」と。翌日から、就活を始めた。 小さな映像制作プロダクションに拾われた。変わった会 社だった。みんな、見事にドロップア…

『素材の味』

私は、下町生まれの下町育ちである。父親に言わせると、 「名古屋城下のはずれもはずれ、下足番の町だ」という ことになる。両親共に、三代逆上っても名古屋、の由緒正 しき、名古屋っこ。名古屋人度に於いて「負けた!」と思 うのは大須育ちの人間だけ。さ…

『名駅・栄 灰皿情報』

私は喫煙者である。愛煙家ではない。この類の言い換え はよろしくない。一番好きな表現は『煙草呑み』。 大学生の時、水泳コーチのバイトをしていたおかげで、 真夏にも係わらず、急性肺炎になって入院した。高熱と抗 生物質で朦朧として数日を過ごし、はっ…

『文学おたく』

私は文学おたくである。それに気づいたのは数年前、お ばさまたちが芸能人の話題で盛り上がるのを聞き流しなが ら、「なんで、そんなことに興味があるかなあ。...?まて よ? だが、私も高橋源一郎が何回結婚したとか、川上弘 美がすごく背が高いとか、そー…

『中途半端〜自己紹介にかえて』

30代初めの頃、父親に言われました。 「いつまでも、中途半端なことばかりしているな」と。以 来、この『中途半端』という単語が心にひっかかり続けて います。 続きを読む